結局プルオーバー

二転三転します

すべり台

冬の風に頬を刺されて

どうにも緩む口元

いつかみたいに笑わされているようで

こういう時には顔を出すのに一体どこに隠れてしまったのかな

 

仕方ないから僕から話すよ

だからはやく答えてくれよ

このままじゃずっと待ちぼうけだよ


ネクタイもほどかずにぼんやり外を眺めてる

同じ夜なんてないんだな、なんて思いを馳せる少し前に

すれ違う列車にあっけなく空は潰された


まあ、こんなことばかりだよ

 

黒だろうがカーキだろうがどっちでもいいんだよな

君の悩みなんて宇宙の大きさに比べたらうんとちっぽけなものなんだよ

だから気にしないで、なんて

ならあんたと虫も一緒だな

寝る前に耳元で騒ぐ蚊の羽音は救われるほど物好きじゃないんでね

青臭いと馬鹿にする前に自分の香水のキツさから自覚してね

 

 


なーんて

 

 


この話、前もしたっけね

 

そうだよね

 

でもさ、いいよね

君が頷きながら笑った景色を僕は今でも、この先も、ずっと大切に抱えていくよ


だからどうにもこれはキリがないみたいだ

キリつける気もないけどさ

多分こんなことばかりだよ

 

まいったなあ

 

息が苦しいよ